すみだトリフォニーホールの演奏会【アントニ・ヴィット指揮】2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団 シマノフスキ交響曲第2番ほか

【アントニ・ヴィット】指揮・新日本フィル『シマノフスキ交響曲第2番』を聴いた ヴィット痛快、妖怪退治 2017年冬

すみだトリフォニーホールの演奏会【アントニ・ヴィット指揮】2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団 シマノフスキ交響曲第2番ほか

2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 すみだトリフォニーホール(東京・錦糸町)チラシ
2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 すみだトリフォニーホール(東京・錦糸町)チラシ

 

この記事の概要

大妖怪あめ袋ばばあ、妖怪前のめりばばあ、妖怪椅子キコキコじじい登場

【東京スカイツリー】をJR・東京メトロ錦糸町駅(東京都墨田区)近く『アルカキット錦糸町』より臨む 2017年2月25日13時過ぎ
【東京スカイツリー】をJR・東京メトロ錦糸町駅(東京都墨田区)近く『アルカキット錦糸町』より臨む 2017年2月25日13時過ぎ

 

近くの婆が、開演直前に飴を舐める。

後で何度も咳をされて邪魔されたらたまったもんじゃないから、のど対策として許容できるが、飴の袋を座席の前の手すりのところにおいて放ったまま。

指揮者の方を見ていると目に入る場所なので、困った。そのせいもあって、目をつむることが他の公演時よりも多かったように思う。

自分にとって不必要なゴミであれば、他人にとっても同じではないのか。ゴミを公にするその感覚が私には分からない。ここにゴミ収集車はやってこない。ここは姥捨て山ではない。

 

ショパン『ピアノ協奏曲第1番』の静かで優しい第2楽章で、近くの席から『キコキコ』と席の音が何度もして、気に障り不快になった。

椅子の整備不備は、20周年という時間の経過があるとはいえすみだトリフォニーホールの責任としても、その音が自分の耳に入っていれば、その場所で不必要に身体を動かさないようにすればいい話だ。『キコキコ』が耳に入っていないほど感覚が鈍い奴がショパンを聞いているのか、自分可愛さ絶対主義者なのだろう。

彼の隣の婆と夫婦のようす。両者いずれも前のめりになって見ていたことが何度もあった。前のめりが『キコキコ』の主な原因だろう。この硬い『キコキコ』の音はダメだ。

 

シマノフスキ『交響曲第2番』の第1楽章の途中から、近くの婆の飴の袋鳴らし事件が2,3度あり。

のど飴を舐めるため、なんらかの布に隠して袋を開けていたが、それでも袋の音は鳴る。『数秒だから我慢してほしい』ではない。数秒だったら今やるなと言いたい。楽章間にやればいい。第2楽章の前に合間はあったのだから(第3楽章には時間を置かずに進んだ)。

耳に障って気になって仕方がなく、頭にきた。これがなければ、本公演は満点だ。

それが柔らかで官能的な第2楽章にあったものだから気が飛んでしまった。第1楽章と第3楽章が大いに激しい曲で演奏であったがゆえに余計に残念無念。

この婆は途中で寝ていたようで、いったい何しに来たのか。だったら前半で帰ればよかったのだ。

この大妖怪あめ袋ばばあは、演奏が始まる前は一切拍手なし。『演奏の出来が悪かったから拍手なし』なら分かるが、控えめに拍手する人は居ても、まったくしないという人は見たことない。公演関係者か、音楽関係者か、演奏家なのかとも思ったが、飴の袋の音が大したことないのだと思っている大妖怪だから、たかが知れている。

 

この公演の数日前から『老人と子供のポルカ』が頭の中を回り続けていたから、『やめてけれ、やめてけれ、やめてけれ『ガサガサ(飴の袋)」』と左卜全が言ってくれたような気がして、笑えてきたことも救いだった。「助けてくれえ、鬼太郎!」では年が知られてしまう今日この頃。

大爆発のシマノフスキ『交響曲第2番』はそのような不快な事件を、吹き飛ばしてくれた。この公演は痛快、大妖怪あめ袋ばばあを切って捨てたほどに楽しかったのだ。

 

ロビーコンサート:ヴァイオリン1名とハープ1名の『ピアソラ』

13時25分から13時45分頃まで

すみだトリフォニーホールロビーにて

ヴァイオリン:西江辰郎

ハープ:池城菜香

アストル・ピアソラ:『タンゴの歴史』より 1900 売春宿/1930 カフェ/1960 ナイトクラブ

 

2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 錦糸町駅北口方面からすみだトリフォニーホールへ通じる通路の、公演前の様子
2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 錦糸町駅北口方面からすみだトリフォニーホールへ通じる通路の、公演前の様子

 

ロビーコンサートの司会者

ハープは英国製の最高級、すべて純金箔(ここまでうろ覚え)。寄付によって購入することができて感謝しています、と司会者と西江辰郎。

司会者のネームカードに『安保』とあった。声が良いので覚えていた人。

2015年11月のレオン・フライシャー指揮の公演で、新日本フィルコントラバス奏者として引退したとのこと。

この時までに、私が足を運んだ新日本フィルの公演は、2015年4月のラファエル・パヤーレ指揮の公演のみであるが、手元の資料を確認したら、彼はその公演にも出演していた。

新日本フィルは『公演出演者一覧』を作成、配布していて、素晴らしい。

王子 西江辰郎

「今日の公演は曲目に馴染みがなく、ロビーコンサートでは皆さんが知っている曲をと思いました」という旨を西江が言っていたが、そこまでポピュラーではないだろう。

西江は現在40歳とのことで、見た目が若い。音も良い。振る舞いと併せて、これだったら『王子』と呼ばれるのが分かる。近くに居た女性に顔を向けて話をしたり、ハープは本公演でも活躍しますと案内したり、その心配りに王子ファンも増えるはずだ。

池城は現在東京藝術大学の大学院生のようす(2015年時点で大学院1年。銀座十字屋公式サイトによる)。華奢な体であの大きなハープを演奏することのギャップも良い。

ハープの弦を支える木の部分を叩いて音を出していた場面があった。それは公演前に、池城も注目してほしいと言っていたところ。

アストル・ピアソラ『タンゴの歴史』より

アストル・ピアソラが好きなのにこんなことをいうのも何だが、みんな聴いたことのあるような曲だった(曲名と曲そのものが一致しないのだから、ファンでも何でもない)。一曲目から目頭が熱くなった。これでもう今日の公演は自分で選んで、来て良かったと思った。

西江の背中を見て、その向こう側に池城。あまり顔は見られなかった。

間近で聞いて、右耳にヴァイオリン、左耳にハープの音が聴こえてきて楽しかった。

西江は赤いハンドタオルでヴァイオリンを顔に当てていた。本公演中も同じ。

ロビーコンサートも『整理』に手がかかる 交通整理か人員整理か

この前のサラステのロビーコンサートよりも、カメラが多かった様子。王子効果か。音は知らないけれど、光るから分かる。

不快だが『写真撮影禁止』とはアナウンスも貼り紙もないから、そういうことなのかもしれない。演奏を聴きに来ているので、演奏中に撮影したいとは露ほども思わないが。

2階への階段の通路部分を塞ぎながら見る奴多数。1,2人ではない。自分ひとりだけならいいだろう、と思っているのだろう。そのひとりが10人になったらどうするのか。その都度、係が『お願い』をしていた。

良い観客に一人でも多く会えますように

楽章間いずれにも拍手あり。

メガネ爺様は腕を組みながら、ハープにもヴァイオリンにも目をやって、時には目をつむってじっくりと聴いていた。こういう客がいると良い。

学生と思われる女子も、目をつむってじっくりと聴いていた。

 

すみだの銘菓を買い求めた

志満ん草餅(株式会社鈴木製菓)

和菓子【志満ん草餅】(株式会社鈴木製菓:東京都墨田区)の箱が包装紙に包まれている。これは2017年2月25日新日本フィルハーモニー交響楽団の公演にて買い求めたものである。
和菓子【志満ん草餅】(株式会社鈴木製菓:東京都墨田区)の箱が包装紙に包まれている。

 

2月4日のユッカ=ペッカ・サラステの公演でも催されていた際に気になった、すみだ銘菓販売。今日もロビー奥に陣取っていた。気になったのだから買いましょう。

草餅4ケ入りのものを2つ購入した。あん入り2ケ、餡なし2ケ、合計4ケ。1箱650円。砂糖や塩の入ったきな粉と白蜜も付いている。

ヨモギの緑が鮮やかでもちろん味も。あんこはこしあんで甘さが抑えられていた。美味しい。

 

和菓子【志満ん草餅】(株式会社鈴木製菓:東京都墨田区)。左側の草餅にはあんこ(こしあん)が入っている。右側の草餅はあんなしで、きな粉や白蜜をかけて食べる。これは2017年2月25日新日本フィルハーモニー交響楽団の公演にて買い求めたものである。
和菓子【志満ん草餅】(株式会社鈴木製菓:東京都墨田区)。左側の草餅にはあんこ(こしあん)が入っている。右側の草餅はあんなしで、きな粉や白蜜をかけて食べる。

 

本サイト関連記事

■ 【ユッカ=ペッカ・サラステ】指揮・新日本フィルハーモニー交響楽団『チャイコフスキー交響曲第4番』を聴いた 冷めてもまた生まれる熱さに笑みが溢れる 2017年冬

■ 和菓子【志満ん草餅】を食べた その日限りの美味しさはヨモギの香り鮮やかさが後に残る(株式会社鈴木製菓:東京都墨田区)2017年春

その他にあった銘菓は

売り子は、『国技館の焼き鳥』を何度も呼び込みをしていた。田舎住まいの私には、ちょっと持ち帰るのは難儀かな。

いちご大福は個装。美味しそうだった。

おかきは、塩とカレーの2種類あった。

Twitterに当日のメニュー、消費期限も併せて載せてくれると求めやすい。草餅は当日期限だったので、買い求めたもの1つを他のものに差し替えたかもしれない。ただ、当日になってみないとわからない楽しさ、もあるかもしれない。

 

和菓子【志満ん草餅】(株式会社鈴木製菓:東京都墨田区)を買い求めた際にもたせてくれた紙袋。その底には『産業観光プラザすみだまち処』とある。これは2017年2月25日新日本フィルハーモニー交響楽団の公演にて買い求めたものである。
和菓子【志満ん草餅】(株式会社鈴木製菓:東京都墨田区)を買い求めた際にもたせてくれた紙袋。その底には『産業観光プラザすみだまち処』とある。

 

モニューシュコ『歌劇「パリア」 序曲』

2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 すみだトリフォニーホール(東京・錦糸町)ホール出入口に掲示されたチラシ
2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 すみだトリフォニーホール(東京・錦糸町)ホール出入口に掲示されたチラシ

 

本公演はオールポーランドプログラム

ポーランド広報文化センター(ポーランド共和国外務省国外代表部)の後援を受けている。来たる2019年は、ポーランド・日本国交締結100周年である。

客席の埋まり具合は5,6割。

咳などの音もしたが、あまり気にならなかった。それは妖怪のせいかもしれない。妖怪ウォッチは元気だろうか。

サスペンダーな有名人は、いつも通り始まる直前に席に付いたが、咳の際はハンカチで口を抑えていた。あたり前のことだけれども、結構なこと。大きな荷物、持ち込まなければいいのに。後に、この日のこの人は、いつも通りひどい振る舞いをしたと噂に聞いた。

初動が大事

ヴィットは舞台に出てくるのを意図して遅らせたのではないか。緊張感が生まれたよう。

出てきて客の拍手を受けながら、客に向かってありがとう、または煽る感じで両手を回し、指揮台に上がるやいなや手を上げて演奏が始まった。これは初めて見た。前日もそうだったらしい。

演奏の始めは、弦が弱いと思ったが問題なかった。聴いた席の場所の問題かもしれない。

シンバルの音が堪らない。凄いアクセントに。その時の指揮者の振り方も、格好いい。

曲『ラ・ヴィ・アン・ローズ』を思わせるメロディがあり、これが良い。別の曲の雰囲気もあるのだけれど何かは思い出せないと思っていたら、マーラー『大地の歌』かな。

CDで聴くだけではこの曲に良さをあまり感じなかったが、生の音で聴くと良いものだ。

コンサートマスターとチェロ(植木昭雄と思われる)を立たせた。

 

ショパン『ピアノ協奏曲第1番』

15時10分頃まで(ソリストアンコールを含む)

ソリスト:クシシュトフ・ヤブウォンスキ(ピアノ)

アンコールあり

アンコール1 ショパン『ワルツ第2番』

アンコール2 ショパン『ノクターン第20番』

 

2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 すみだトリフォニーホール(東京・錦糸町)ホール出入口に掲示されたチラシ
2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 すみだトリフォニーホール(東京・錦糸町)ホール出入口に掲示されたチラシ

 

ソリスト:ピアノ クシシュトフ・ヤブウォンスキ

ヤブウォンスキもまた大柄。出てきた時に笑顔だったものの、演奏中は一つも笑顔なし。

演奏中、オーケストラの2,3の方向を何度も向いてじっと見ていた。一部のセクションを見ていたと思われる。その目は厳しい。第3楽章になって柔らかな目もあった。上を見上げることも数度。

ヤブウォンスキは音がきれいだ。一つひとつの音が明確でほとんど濁らず、ほとんど流れず。平板に聴こえるようすもあったが、生の音だからか、それが悪いとは思えない。人間離れした確かな美しさ。

きれいな、しっかりとした音が鳴り、響き渡った。

ピアノを弾いていなくても、曲の最後の最後で身体ぶり、顔ふりで『曲が終わった』アピール。嫌味がなく素晴らしい。

ブラボーも1階から数度、飛んでいた。

何度も挨拶、大きな身体を深く、深く頭を垂れていた。ヴィットと数度、握手しながら万歳後のお辞儀を。オーケストラへの挨拶も何度も。

 

ソリストのアンコールは2曲あり。前日も2曲アンコールをしてくれたとのこと。

1曲目はピアノを指差した後に両指をバタつかせ、アンコールをやるよとジェスチャーをしてから。「夢は楽しいのだ」と曲の楽しさに心が踊り、泣けてきた。軽々とわけもなく弾く姿。前日はショパン『革命』だった。

2曲目は、悲しさと静けさと。最後の最後まで客は聴いていた。これは前日もあり。

「ショパンらしい音だった」

特に第一楽章が良かった。この曲で好きな楽章であるため、もある。目頭が熱くなる。演奏の出だしが良く、私の好みだった。ゆったりと粘りがあって。曲の途中でもうねりを感じることができた。

コンサートマスターとファゴット坪井隆明(第3楽章の『スカスカ』の音は意図的なもの。楽譜を見たことがない私にはこれはその場に居ないと、分からない音だった)を立たせた。

この席の場所でも、私にとっては十分にピアノを楽しむことができた。ピアノカバーに隠れる全身は別として、ピアニストの顔を見ることはできた。

公演会の帰り際、「ショパンらしい音だった」とご婦人の声。私には何がショパンの音かは分からないが、絶賛の声のように思えた。

 

シマノフスキ『交響曲第2番』

15時30分頃から16時15分頃まで(本公演解散)

アンコールなし

指揮者による『大芝居』あり。

 

【東京スカイツリー】をJR・東京メトロ錦糸町駅(東京都墨田区)近く『アルカキット錦糸町』より臨む 2017年2月25日16時過ぎ
【東京スカイツリー】をJR・東京メトロ錦糸町駅(東京都墨田区)近く『アルカキット錦糸町』より臨む 2017年2月25日16時過ぎ

 

大爆発の曲で私の頬は緩みっぱなし。最後で大きな緊張に襲われて泣けてきた

ロビーコンサートで西江辰郎は「楽団員でもほとんど演奏したことがない曲ではないか」「えっと思う曲かもしれませんが」という旨の発言をしていた。ただし、その曲がシマノフスキか、モニューシュコか、両曲なのかは特定していない。

事前に曲を聴いていたときの印象の通り、やはり曲の出だしのヴァイオリンのソロが素晴らしかった。

第1楽章から興奮の大爆発音楽。私の顔は笑って緩みっぱなし。

大爆発の曲で顔が緩んでいた第3楽章では、終わり間際に急激に、緊張を強いられる音楽に変化し、私の顔も心も動かされ、泣けてきた。

名匠ヴィットは芝居もお好き

ヴィットの手が下がり終わる少し前に、拍手があったが、この曲の雰囲気であればご愛嬌だろう。フライングブラボーはなし、だったからそれで構わない。

曲も素晴らしく楽しかったが、ヴィットの振る舞いも楽しかった。

女性クラリネットが最初に立たされた。

金管は良かった、良かったのだが、トロンボーンが器具を取り付けたり床に置いたりする際に生じる不要な音は嫌で気になった(特に前半のトロンボーン一人のとき)。このことは舞台に近すぎる席の場所のためとも思われるが、今後の席を選ぶ際のポイントになる可能性が高い。

オーケストラは弦も含めて、順番に立たされた。2度も。恐らく、2度目の件は、ヴィットによる大芝居と思われる。

『(1回目は)ハープを立たせるのを忘れた』とジェスチャー。あっ、ヴィオラもそうだったかな。こういう感じのことは、意図的か本当に忘れていたかは知らないが、飯守泰次郎もやっていた。

ヴィットが指揮台に立ってから頭を抱えて『あっ、第1ヴァイオリンを立たせるのを忘れていたじゃないか』。

最後には、女性ヴィオラを掴まえて、まるでナンパをするかのように引き上げていった。えっなにこれ? とコンサートマスターほか大爆笑。コンサートマスターが頭を下げて、済し崩し的にお開きに。最後は客席も爆笑。こういう大芝居、笑顔で終わっていいじゃないか。何だかんだあったけれど楽しい公演だった。

 

指揮者:アントニ・ヴィット

2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演後のホール出入口の様子
2017年2月25日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演後のホール出入口の様子

 

名匠は役者だ

ヴィットは背が高く大柄で正装。腹が出ている。白髪の長髪。力が入ってか、しばらくして顔が赤くなる。赤鬼ではない。

音楽がということではなく、秋山和慶と飯守泰次郎を足したような雰囲気だ。

ヴィットはモニューシュコも、シマノフスキも暗譜だった。ショパンは協奏曲のためか楽譜あり。まとめて2,3ページめくる場面もあった。

身振り手振りが大きい。シマノフスキ『交響曲第2番』の最後の最後の大爆発を作り上げるその指揮ぶりが、まるで大見得を切ったかのようでお見事。この素晴らしさは、公演会でなければ味わうことができない。

指揮ぶり、格好いいものだ。サラステと比べるまでもなく硬いが、あちらもこちらも良く見ていて指揮をする。

サラステもヴィットも役者だ。見せて、聞かせて、魅せる。上岡敏之もそうだと思う。

オーケストラから溢れる笑顔

ヴィットはショパンも、シマノフスキも演奏を始める時はオーケストラを立たせていた。珍しく、きっちりした良い光景だ。

仏頂面だと思っていたオーケストラの一部が、今日は曲の始まりの前に笑顔だったのが印象深い。私が見た仏頂面は、たまたまだったのか、そんなことはないと思うのだけれど。きれいな顔は、きれいなまま見たいもの。

シマノフスキが終わって、セクションが立たされている間の、管楽器の笑顔が素晴らしくこれも印象深い。このような場面はいつも見たいものだ。

再会を願わずにはいられない

今度は、昨年2016年10月の名古屋フィルハーモニー交響楽団の定期公演会のような、ヴィットの『ロシアと北欧のプログラム』を聴きたい。例えばシベリウス『ヴァイオリン協奏曲』とラフマニノフ『交響曲第2番』、ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第3番』とシベリウスのシンフォニーのような。そこにポーランド作曲家の作品を入れて。

昨年2016年10月、急遽指揮することになった読売日本交響楽団のオールフランスプログラム(東京芸術劇場)、聴いておきたかった。これは個人的な事情で、読響を聴けなかったので仕方がない。

クラシックの演奏会が終わって私の第一声は、笑いながら「楽しかった」。

曲、ヴィットの指揮ぶり、演奏終了直後のオーケストラへの振る舞いも楽しかった。それが浮かずに楽しかったと思えたのは、演奏そのものが少なくとも、私には充実し心が動かされたからだ。

シマノフスキはあまりメロディが頭に残っていないが、聴いて良かったとの思いと、また聴きたいという思いがある。単なる『ドンパン』な演奏で終わったとは思えなかった。

帰りに寄った新宿を歩きながら、私はショパン『ピアノ協奏曲第1番』を口ずさんでいた。

本記事参考サイト:NIKOLAI LUGANSKY & ANTONI WIT Rachmaninov Piano Concerto No.2 3rd mov.

  • 備考:2011年のフランス・ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバルで行われたワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の公演より、ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』。ソリストはニコライ・ルガンスキーです。この映像を見て、彼の指揮する演奏会に足を運びたいと関心をもちました。
  • サイト管理者:YouTube opus3863ccc
  • サイトアドレス:2017年6月27日現在。
  • https://youtu.be/BKhUUrcqbrs

本記事参考サイト:Mahler No. 8, Antoni Wit, Finale, “Chorus Mysticus”, 2005

  • 備考:指揮:アントニ・ヴィット、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団による、マーラー『交響曲第8番』の最後の部分を。この演奏を2017年に入ってから知ることとなり、これで『2月25日の演奏会は大丈夫だ』と思ってほくそ笑んだことを今でも覚えています。その通りとなりました。
  • サイト管理者:YouTube electrostatic1
  • サイトアドレス:2017年6月27日現在。
  • https://youtu.be/qMiNk54qPno

 

追記 2018年5月3日

2018年2月17日、東京・八重洲。

今年も2月に東京マラソン。

2017年、足を運んだ皇居付近、東京マラソンの会場設営の最中に遭遇。

その日は新日本フィルとアントニ・ヴィットの公演日だった。

初耳のモニューシュコ、美のショパン、極め付きのシマノフスキ『交響曲第2番』。

夢気分は今もなお。

 

 

音楽会『新日本フィルハーモニー交響楽団 第569回トパーズ<トリフォニー・シリーズ>』の概要

  • 音楽会『新日本フィルハーモニー交響楽団 第569回トパーズ<トリフォニー・シリーズ>』の概要
  • 日時:2017年2月25日 土曜日 14時-16時15分頃
  • 場所:すみだトリフォニーホール 東京・錦糸町
  • 演目1:モニューシュコ『歌劇「パリア」序曲』
  • 演目2:ショパン『ピアノ協奏曲第1番』
  • アンコール1 クシシュトフ・ヤブウォンスキ:ショパン『ワルツ第2番』
  • アンコール2 クシシュトフ・ヤブウォンスキ:ショパン『ノクターン第20番』
  • 演目3:シマノフスキ『交響曲第2番』
  • ピアノ:クシシュトフ・ヤブウォンスキ
  • コンサートマスター:西江辰郎
  • 管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
  • 指揮:アントニ・ヴィット
  • 備考:同じプログラムで、前日の2017年2月24日金曜日19時より公演がありました。

本記事参考サイト:#569 トパーズ【新日本フィルハーモニー交響楽団 New Japan Philharmonic】

  • 備考:ソリストにピアノのクシシュトフ・ヤブウォンスキ、指揮にアントニ・ヴィットを迎えた演奏会の情報です。
  • サイト管理者:公益財団法人新日本フィルハーモニー交響楽団
  • サイトアドレス:2018年5月3日現在。
  • https://www.njp.or.jp/concerts/4330

 

新日本フィルハーモニー交響楽団第569回トパーズ<トリフォニー・シリーズ>パンプレット:2017年2月25日アントニ・ヴィット指揮『モニューシュコ 歌劇「パリア」序曲』『ショパン ピアノ協奏曲第1番『シマノフスキ 交響曲第2番』
新日本フィルハーモニー交響楽団第569回トパーズ<トリフォニー・シリーズ>パンプレット:2017年2月25日アントニ・ヴィット指揮『モニューシュコ 歌劇「パリア」序曲』『ショパン ピアノ協奏曲第1番『シマノフスキ 交響曲第2番』

 

以上

  • 記事名:【アントニ・ヴィット】指揮・新日本フィル『シマノフスキ交響曲第2番』を聴いた ヴィット痛快、妖怪退治 2017年冬
  • 記事更新日:2017年2月26日、2017年4月4日、2017年6月27日、★2018年2月18日、2018年5月3日
  • 記事出典元:山上真オフィシャルサイト、★Twitter 山上真@makotomys
  • 写真撮影日:2017年2月25日

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