【上岡敏之】ピアノリサイタル『ショパンピアノソナタ第2番』(すみだトリフォニーホール)2018年春

新日本フィルチケットボックスにありがとう

座席を選択するため、申込開始からさほど日を空けることなく電話をした。

普段はインターネットで購入するため、新日本フィルチケットボックスの電話利用は初めて。

何であれ初めては緊張するものだが、ベテランと思われる男性が対応してくれ、電話を切るまで安心して時間を過ごすことができた。ありがとう。

2018年3月19日 上岡敏之ピアノリサイタル(主催新日本フィルハーモニー交響楽団)公演日のホール出入口に掲示された案内

私のこれまでの経験上、すみだトリフォニーホールの1階では、ピアノの音が硬く耳に障りその影響でその後の演奏を聞く際に支障が生じる(あくまでも他人様の聞こえ方ではなく、私の聞こえ方である)。

そのため2階を希望していたところ、ピアニストの顔が見えるホールサイド右側の2階席はすべて埋まっていた。また2階の中央の最前列も同じく。

「ピアニストの顔が見えるところですと、例えば」と3階のホールサイド右側に言及してくれたものの、良い機会だからと経験のない、2階の某最前列とした。

チケットを転売業者から買おう、とは思わない

『行けない』ならチケットを知り合いにあげるか、新日本フィルに返せばいいのに。

無料の招待券、しかも『2階LB列一ケタ台』を売りに出すとは、余計に腹が立つ。

本公演は2018年3月19日に終了しているのに、2018年5月11日に時点でいまだに本公演に関する転売ページが見られるというのは、だらしがないというか、緊張感がないサイトだ。

チケットキャンプが事実上潰れたことなど人ごとの、これもまた緊張感がないサイトだ。海外サイトだからなのか。

(2019年9月29日追記。チケットキャンプは2018年5月末にてサービス提供を中止し、同年8月末にその後のサポートを終了した。追記時点で、その案内がされている公式サイトを見ることができる)

そのサイトでは、芸能人の高島兄弟の親類がゲストの一人である『題名のない音楽会』の入場整理券も売りに出されていて、2018年5月11日夜現在で14,500円。仮に、これが売買契約として成立し入金があれば、丸儲けだ。

そういう奴らに、おまんま食べさせるための演奏会ではない。

クラシックファンだか知らないが

資本主義者だか知らないが

いつまでこういう業者を認め、野放しにするのか。

認める奴も、買う奴も、人のことなどどうでもいい自分大好き人間だろうから、人様の困惑迷惑など気にすることなく、止めることもなく、買う奴の演奏中のマナーに期待ができない。これが困るのだ。

演奏会を壊してしまうから。これで何度泣いたことか。

追記 2019年9月29日

某SNSにおける自称クラシック音楽ファン、あるいはクラシック音楽演奏会に足を運ぶ人の少なからずが、反政府的というか、共産主義的というか、社会主義的というか、そういった言動を行うのはなぜなのだろう。

日本のプロのオーケストラの十中八九が役所から小さくない金額のお金を得ているというのに。日本のオーケストラにとっての血の一部は、日本居住者にとっての血税によって賄われているというのに。

( 自分のやりたいことを表現したい人は自分のお金でやればよい、それを国や市区町村の役所に妨害されることが表現の自由(という憲法において保護される人権)の侵害であるというのが世間一般であろう。

自分のやりたいことを表現したい人が、役所から小さくない金額のお金を得て、例えば、7800万円を得て表現の自由を実現するのであれば、役所から事実上のものを含めた一定の制約を受けることが世間一般であろう(その程度の制約すら受けたくないのであれば、役所からお金を得ないですべて自分のお金で『表現』すればよいはずだ)。

いやそうではない、表現の自由に対する『事後』検閲は許されざる暴挙であり、いま表現の自由の岐路にあることは由々しき事態だ、そういった言動を行うのはなぜなのだろう(某政党の議員が役所に抗議したという報道もあった。最高裁判所が言うところの憲法上の検閲は、発表の『事前』に行われる制限、憲法において保護される表現の自由の侵害であり、なぜ意図的にその言葉の意味とは異なる『事後』検閲、『新しい』検閲などと言う言葉で批判するのだろう。それほど芸術家の味方をしたいのであれば、まずは自分たちで(役所が吸い上げて保管している血税に頼らずに)、例えば7800万円を芸術家にあげればいいのに)。

役所が日本居住者などから吸い上げて保管している血税に頼って日本のプロのオーケストラの運営費用の一部が賄われていること、公の存在に頼っていることになぜ某SNSにおける自称クラシックファンの類の少なからずが目を瞑っているように思える振る舞いをするのだろう。日本のプロのオーケストラが大多数の日本居住者に応援されることは当たり前、当然のことだと思っているのだろうか。それで大多数の日本居住者に納得されると思っているのだろうか。

クラシック音楽ファンの数、そのうちクラシック音楽の演奏会に実際に足を運ぶ人の数の少なさを考慮すれば、役所の補助金の多く(全部とは言わない)は、日本のプロのオーケストラの手に渡らなくても仕方がない状況ではないのか。

チケット1,2枚の金額は、日本のプロのオーケストラにとってはたかが知れた金額のはずだ。

日本のプロのオーケストラの事務局の仕事ぶり、特に営業活動、広報活動に文句を言い、批判するぐらいであれば、個人が自分のお金で(会社のお金ではなく。それだったら会社が法人として寄付するなど働きかければよい)1公演あたりチケット10枚、20枚買って、知り合いにあげて、生の演奏会の素晴らしさを教えてあげればいい。それこそ営業、広報ではないか。

そういう人が10人、20人いればそれだけで、その10人、20人のおかげをもちまして、1公演あたりのチケットの5%から10%が買われることになる、素晴らしいことなのに。

オーケストラにも感謝され、知り合いにも感謝され、自分の金で良いことできて気分も良いはずだ。事務局に恨まれず(事務局がいなければオーケストラは運営できず存在できないはず。これ以上事務局の弱体化を実現しようとしてどうするのだろう)、血税が使われることも減り(チケットが9割、10割売れればの話であろうが)とても良いはずだ。

そういったことをやりたくない理由があるのだろうか。某SNSにおける自称クラシックファンの類の少なからずには。

2019年2月頃のことだったか、某オーケストラの公演のチケットを2,000円以下で購入して入場券代わりにして、空席があるからと4,500円の席に座ってクラシック音楽を聞いています、とぬけぬけと某SNSにおいて盗人だか詐欺師だかの類の告白をしていた奴がいた

(こいつは今でも、その某SNSにてクラシック音楽の演奏会の感想などを述べている。こういう奴に感想を言われてもそれらのオーケストラやソリスト、指揮者を応援したいなどとは思えないし、自分が同じ公演にいたのかと分かると気が滅入る。またこいつに賛同し、親しくする奴も複数人いて寒気がする。類は友を呼ぶと言うが、さて)。

その公演だけなのかは知らないが。他の公演でもキセル犯罪みたいなことをやっているのではないか。『他の奴もやっているから、私一人が批判されることではない、責任をとらされるのはゴメンだ』とでもそいつは言うのだろうか。

金銭的にか心持ちだかその両方だかは知らないけれど、そいつは貧乏人なのだろう。貧しいのであろう。まさか世界を股にかける大企業のサラリーマン、役員ではない、青年実業家ではないであろう。

貧乏人に事務局の営業不足だ、広報不足だと言う資格、権利はあるのだろうか、世間一般的に言って(クラシック音楽業界は、何か浮世離れしている印象があるから、世間的に、ということを言っても仕方がないのかもしれないが)。4,500円のチケットを4,500円で買えば、オーケストラは損をしないのだが、貧乏人にはそれを計算する力も心持ちも、人に情けをかける余裕もないのだろう。

こういう客のお面を付けた不法者、迷惑をかける奴が少なからずいることを見聞きし、のみならず演奏会会場にて身をもって経験しているから、ここ1,2年でクラシック音楽の演奏会に足を運ぶ気持ち、小さいながら応援しようという気持ちが失せつつある。

ここまで追記。

硬い

2018年3月19日 月曜日

すみだトリフォニーホール 大ホール。

初めに『これだ』と思える音が聞こえず、残念な思いをした。上岡が楽譜を広げていたことが私に何らかの影響を及ぼしたのかもしれない(楽譜を見ながらの演奏は、本公演の最初から最後まで)。

上岡の音が硬く聞こえたことは、すみだサマーコンサート2017のペルト『子どもの頃からの歌』でも感じたこと。この公演も2階で聞いた。

私の耳のせいもあろうが、彼の音なのか、ピアノ自体の音なのか。3階で聞いたほうが良いのか。

本サイト関連記事:すみだサマーコンサート2017

■ 【上岡敏之】指揮・新日本フィルハーモニー交響楽団『オルフ カルミナ・ブラーナ』を聴いた(すみだトリフォニーホール:東京都墨田区)2017年夏

【東京スカイツリー】をJR・東京メトロ錦糸町駅(東京都墨田区)近く『アルカキット錦糸町』より臨む 2018年3月19日18時30分過ぎ

ドビュッシーで目が覚めた

まさかスクリャービンで『夢の中』とは思いもよらず。

ドビュッシー『アラベスク』はふわふわキラキラ、心動かされ目が覚めた。唯この一曲の演奏でも私は良い。嬉しさで顔が緩んだことを思い出した。

ピアノのままごとをしていた私。『アラベスク』はその際に魅了された曲。

真摯に努力し続けたなら私も、というのは夢のまた夢物語。

ショパンドラマチック

ショパン『ピアノソナタ第2番』は

交響曲を指揮するときの上岡を思い出し、興奮した。

劇的な音が、弾く姿にも見て取れて。

【東京スカイツリー】をJR・東京メトロ錦糸町駅(東京都墨田区)近く『アルカキット錦糸町』より臨む 2018年3月19日18時30分過ぎ

ピアノを小さい頃に習わせてもらったのに、ショパンのことすらほとんど知らない。

ショパン『スケルツォ第3番』は、今回初めて知った曲。

終わりの1分ほどがたまらない時間だ。その激しさは望み絶たれるものではなく喜びだ。

この曲は素晴らしいからと、あちらこちらの演奏を聞いて、アシュケナージが良い。

本記事参考サイト:Chopin Scherzo Op.39 Vladimir Ashkenazy

  • サイト運営管理者:YouTube STEINWAY314503
  • サイトアドレス:2019年9月29時点
  • https://youtu.be/xTk1CUCPx9w

知らなければ知ればいい 知ることが好きを幸せを生む

30年ほど前に好きで、何度も何度も聞いたショパン『幻想即興曲』で懐かしくなり泣けてきた。

結局弾けなかったけれど、まさかクラシックを今でも聞き続けているとは思わなかった。

ピアノを習わせてくれていた親に感謝のひと時。

2018年3月19日 上岡敏之ピアノリサイタル(主催新日本フィルハーモニー交響楽団)本日のアンコール曲

ラフマニノフはの『楽興の時より第4番』は、ショパン『スケルツォ第3番』と併せ知る機会を得て幸せ、覚めない興奮。

ラフマニノフは、正確ながら力強く叩き付けるかのような某有名ロシア男性ピアニストよりも、女性演者の方に好感もてるが、たまたまなのか。

ヤーフェイ・チャンもローラ・アスタノヴァも、今回知る機会を得たもの。一つの興味関心、ここではピアニスト上岡敏之が広げてくれた、私の興味関心、幸せ。

本記事参考サイト:WGBH Music: Ya-Fei Chuang plays Rachmaninoff Moment Musical No. 4 E minor

  • サイト運営管理者:YouTube WGBH Music
  • サイトアドレス:2019年9月29日時点
  • https://youtu.be/23kU0ZRQJwk

本記事参考サイト:Lola Astanova plays Rachmaninoff Moment Musicaux Op. 16, No. 4

  • サイト運営管理者:YouTube LOLA ASTANOVA
  • サイトアドレス:2019年9月29日時点
  • https://youtu.be/FhcidIUkCbk

『ピアノは大切な自分の世界』

2018年3月19日 上岡敏之ピアノリサイタル(主催新日本フィルハーモニー交響楽団)チケット送付時に同封された案内 『ピアノを弾くのは大好きです』
2018年3月19日 上岡敏之ピアノリサイタル(主催新日本フィルハーモニー交響楽団)チケット送付時に同封された案内 『ピアノを弾くのは大好きです』

本記事参考サイト:上岡敏之インタビュー 3 Magazine | [公式]新日本フィルハーモニー交響楽団

  • 備考:このページは『ピアノは大切な自分の世界』と題して、上岡敏之の小さい頃から現在に至るまでのピアノとの関わり合い、ピアノや音楽への思いを知ることができるインタビュー記事です。
    本記事は公演の際に配布する演奏会プログラム(非売品)に掲載されたものですが、時間をおいて公開することは、有り難く結構なことです。
  • サイト運営管理者:公益財団法人新日本フィルハーモニー交響楽団
  • サイトアドレス:2019年9月29日時点
  • https://www.njp.or.jp/magazine/5188

『上岡敏之ピアノリサイタル』の概要

  • 音楽会『上岡敏之ピアノリサイタル』
  • 日時:2018年3月19日 月曜日 19時-21時5分頃
  • 場所:すみだトリフォニーホール 東京・錦糸町
  • 演目1:ショパン『2つの夜想曲』
  • 演目2:スクリャービン『ピアノソナタ第3番』
  • 演目3:ショパン『子守歌』
  • 演目4:ドビュッシー『2つのアラベスク第1番』
  • 演目5:ドビュッシー『前奏曲集第1巻』より第8曲<亜麻色の髪の乙女>
  • 演目6:ドビュッシー『喜びの島』
  • 休憩 20分
  • 演目7:ショパン『前奏曲』
  • 演目8:ショパン『ピアノソナタ第2番』
  • 演目9:ショパン『スケルツォ第3番』
  • アンコール1:ショパン『幻想即興曲』
  • アンコール2:ラフマニノフ『楽興の時』より第4番
  • アンコール3:J.S.バッハ『平均律クラヴィーア曲集第1巻』より第1番
  • ピアノ:上岡敏之(新日本フィルハーモニー交響楽団音楽監督)
  • 備考:本公演は、新日本フィルハーモニー交響楽団2017/2018シーズンの『トパーズ』連続券、または『サファイア』セット券の購入者を対象とした無料招待公演であり、チケット販売はありませんでした。

本記事の名称、更新日、出典元、写真撮影日

■ 記事名称:【上岡敏之】ピアノリサイタル『ショパンピアノソナタ第2番』(すみだトリフォニーホール)2018年春

(旧:【上岡敏之】ピアノリサイタル『ショパンピアノソナタ第2番』を聴いた(すみだトリフォニーホール・錦糸町駅)2018年春)

■ 記事更新日:★2018年4月3日、2018年5月11日、2019年9月29日

■ 記事出典元:★Twitter 山上真@makotomys、山上真オフィシャルサイト

■ 写真撮影日:2018年3月19日

【上岡敏之】指揮・新日本フィル『ブラームス交響曲第1番』を聴いた 2018年春

上岡敏之と新日本フィルの公開リハーサル

入場時間前の行列

2018年3月9日、すみだトリフォニーホール。

本公演は『すみだトリフォニーホール開館20周年記念 すみだ平和祈念コンサート2018《すみだ✕広島》』と銘打たれている。

『広島』は広島交響楽団のことで、2018年3月8日にソリストにメゾ・ソプラノの藤村実穂子を迎えて、音楽総監督の下野竜也の指揮にて公演が行われた。

この新日本フィルの公開リハーサルは、本公演の前日に設けられた。

降雨寒い中、入場前の行列。思っていたよりは、人がいて結構なこと。

分かりづらいが、某出演者がいる。知り合いではなく、もちろん言葉を交わしていないので顔写真はない。少なからずの人が彼に気づいたのだろう。

2018年3月9日『すみだ平和祈念コンサート2018』新日本フィルハーモニー交響楽団 トリフォニーホール前の、公開リハーサル前の様子

公開リハーサルの内容について

対象者は、1】チケット購入者、2】墨田区在住在勤在学者、3】トリフォニーホール・チケットメンバーズ会員、以上の三者に限定された。

入場時間は11時30分より。

12時開始で、13時20分終了は予定通り。

上岡へのインタビューがその後13時35分まで。

曲目はブラームス『交響曲第1番』で、予定通り。

席は1階のみで、その一部の席は着席不可。

入退場は指定時間に限ると断りがあったが、途中で数名が席を立っていた。お手洗いなのか、病院の予約があったのか、身勝手なのかはもちろん分からない。

写真の撮影不可。音声の録音不可。映像の録画不可。この不可3つは、本公演も同じ。

1時間ちょっと居るだけで疲れた

上岡の公開リハーサルは初見。

私が公演時に通常感じる緊張感が、リハーサルという場のために少なく、その状態で聞くことができてよかった。

とは言うものの、上岡は『ブラームス交響曲第1番』の第4楽章を一度通したら、次から次へとオーケストラ、その大部分は弦楽器に指示を出し、過度な緊張感と言うかなんというか。

罵り煽りではないのだけれど、プロでも出演者でもないのに、私は居るだけで疲れた。

ただし、私は1階の10列から15列までの間に居て聞いていたが、上岡の声のすべてが明瞭に聞き取れたわけではない。10列目よりも前に居たら、しっかり耳にすることができたのかは分からない。

人の声ってその程度なのだと思ったら、生の声で勝負する歌手はやはり凄いと改めて思う。

【東京スカイツリー】をJR・東京メトロ錦糸町駅(東京都墨田区)近く『アルカキット錦糸町』より臨む 2018年3月9日11時30分ごろ 雨

本公演では着用すら見られない、上岡の、眼鏡持ちながらの指揮は落ち着かない。

客席は少ないとは言え静か。『気のない無料見学者』ではなく、興味関心あってこその客が多かった表れだろうか。前方席にも後方席にも、ある程度の人が居た。

リハーサル終了後、上岡が15分間のインタビューを真摯に。司会者も良かった。しかし両者いずれもマイクの音が聞きづらく、上記の私の疲れと相まって、話の内容の理解がぼやけてしまった。

インタビューに関する動画を、新日本フィルがフェイスブックにて公開している(2018年3月11日の記事にて。2018年5月5日現在)。

本公演への期待に、小さからずの不安が混じった。錦糸町は、雨でございます。

私の体験した公開リハーサル

本公演のものを含めて、覚えている限りで3件。ここ3年でのこと。

いずれも日本人の指揮者のもの。上岡の上記の件とは異なり、他の2件はどんどん演奏させて、要所をいくつか指摘するスタイルだったから、少なくとも私はなんら疲れない。

一つは長年、音楽監督を務めたオーケストラでのもの。

その指揮者は今も、そのオーケストラの要職にある。

開始の挨拶でオーケストラの全員が起立して、指揮者に挨拶していた。学校か。

公開リハーサルで良いなと思い楽しみにしていたのに、他の要因と相まって、本番はがっかりした。ここ数年はかなり校長、ではなく好調と見聞きしているオーケストラなのに。

もう一つは日本のあちらこちらのオーケストラの要職を務めてきた人。

関東では最もつながりのあると思われるオーケストラでのもの。

片手をポケットに突っ込み舞台上に出てきて、楽譜を軽く放って台に置くから大きな音がした。

彼はリハーサルの最後に客席に向かって頭を下げ「ありがとうございました」と言って拍手を受けていたから、それらは、彼の普段のスタイルだろうと推測される(目の前に居る客を不快にさせる行為を、意図して堂々とするとは思えない。彼の身に付いたものなのだろう)。

彼のそれらの振る舞いに、楽しみにして急遽足を運んだ公演だというのに不愉快になりがっかりし、本番にあまり期待をもてなかった。

しかしこれが良かったのだ。それから彼の公演には足を運んでいないが、またの機会を持ちたいと思っている。

音楽とは何なのだろうと思う。

東京スカイツリー(東京・押上)を真下から見上げる

2018年3月10日、東京メトロ半蔵門線の押上駅から外に出て、東京スカイツリーの真下へ。

展望台ある電波塔と、それを構成要素とする商業娯楽施設群が、これほどまでに人を引き寄せるのかと驚き、感心した。

【東京スカイツリー】を間近より見上げる 2018年3月10日17時前 晴れ

周りの地域の景気はどうか。しばらく前には、東京スカイツリーが人を吸い寄せ過ぎてどうもよくない、という話を耳にしたが。

王貞治旧宅跡(当日、それに気づかず通り過ぎてしまった)、本所税務署、少し行って、たばこと塩の博物館、すみだ郷土文化資料館。寺社多し。

【東京スカイツリー】を間近より見上げる 2018年3月10日17時前 晴れ

上岡敏之と新日本フィルによる、すみだ平和祈念コンサート2018《すみだ✕広島》

前半でトリフォニー(本公演主催者)に泣かされ、後半でふざけた爺に泣かされ、私の本公演に対する期待を返してほしい

2018年3月10日、すみだトリフォニーホール。

開演の18時を過ぎても騒がしい。

ソリストや指揮者が舞台に出てきても、ホールに人が入ってくる。

なぜトリフォニーはこんなに人を入れるのか。頭にきて緊張感が失われた。

正直に言えば、曲などへの共感が小さいことも理由であるが、公演前半は、演奏を聞く気になれなかった。

【東京スカイツリー】をJR・東京メトロ錦糸町駅(東京都墨田区)近く飲食店『よろづ屋』より臨む 2018年3月10日20時過ぎ 雨降らず

後半はずっと楽しみにしていた、上岡によるドイツもの、ブラームス。

第1楽章で近くからビリビリビリビリ。ビニール音がしばらく続き、頭にきて緊張感が失われた。公演前半はそんなことなかったのに。演奏そのものは重々しくなく苦々しくないのに、私の方がそうなってしまうとは。

第2楽章からはその音はなくなったが、もう遅い。こういうことがあると、また何時なんどき騒音ノイズが生じるのか、と身構えてしまう分楽しめなくなってしまうから、気を取り直せたのは第4楽章にて。遅いではないか。

それでもブラームス『交響曲第1番』の第4楽章が良かったから、舞台に向かって拍手はしたものの、もう一度、上岡のブラームスを聞かせてほしい。

本サイト関連記事:私が聞いた、上岡敏之のドイツもの

■ 【上岡敏之】指揮・新日本フィルハーモニー交響楽団『ベートーヴェン交響曲第5番』を聴いた 燃える秋 2016年秋

■ 【上岡敏之】指揮・新日本フィルハーモニー交響楽団『ブラームスピアノ四重奏曲第1番(シェーンベルク編)』をすみだトリフォニーホールとラジオで聴いた 2016年秋・2017年春

2018年3月10日『すみだ平和祈念コンサート2018』新日本フィルハーモニー交響楽団 公演後のホール出入口の様子

興奮熱狂で終わることだけが音楽会ではない、と知ることができたことは大きい

これも上岡だから期待していたアンコール。それに泣かされてしまった。

アンコールは耳に馴染んだ曲だけど。あっ、と気づいた途端、声を出さんばかりに泣けてきた。

2018年3月10日『すみだ平和祈念コンサート2018』新日本フィルハーモニー交響楽団 本日のアンコール曲(ソリスト、オーケストラ)

『第九』は上岡を知ったきっかけ。2006年のN響との第九、そして2015年年末の読響との第九。どちらの公演でも良い心持ちになった。

前者のN響とのものはテレビで聞いた。これが上岡の初見。名前すら知らなかった。年の瀬ということもあったろうけれど、泣いたなあ。ビデオ録画したものを何度繰り返して見て聞いただろう。それが今、私の手元にはなく、今聞いたら何を思うのだろう。

後者の読響とのものはホールで聞いた(以前は『日テレオンデマンド』にて見ることのできた本公演は、2018年5月5日現在削除されている)。これがホールでの上岡の初見。年の瀬特有の客の質の低さはともかく、素晴らしい時間だった。ただし、この公演をもって年の瀬の『第九』へは足を運ばなくなってしまったが。

本サイト関連記事:上岡敏之の『第九』

■ 良し悪しは自らの信ずるままに【上岡敏之】指揮・読売日本交響楽団『ベートーヴェン 第九』を聴いた 2016年正月

これらがあって、上岡が新日本フィルに来るならと、小澤征爾がその絶対的な存在であるとはまるで知らなかった新日本フィルに2016年から関心を持ち、私は今に至る。

気が立った本公演は、アンコールで不思議な感覚になった。心が静まったのだ。

ブラームスを聞いて、『第九』を聞いて、興奮熱狂で終わらない。これまでにほとんど経験したことがないような(2015年の上岡の第九を聞いていたから『これだ、これだ』と喜んだとはいえ)、テンポの早い、それでいてふんわりとした心地良さを覚える『第九』の第3楽章を聞いて心が動かされたのに、まさかまさか。

本公演当日の私のメモには『上岡に対する演者の素っ気なさが印象深い。コンサートマスターが足踏みし、それでも賛意を示したのは少なかったように思える』とあるのが気にかかるものの、興味深い公演だった。

(ただし、同じ上岡✕新日本フィルによる、2018年4月22日の横浜みなとみらいホール公演では、それとはまるで異なるものを公演の最後、舞台上に見ることになった。これが素晴らしく、心の中で万歳三唱)

怒りが静まる。天上に連れて行かれたのではないか。平和を祈るに通じるかもしれない。

【東京スカイツリー】をJR・東京メトロ錦糸町駅(東京都墨田区)近く『アルカキット錦糸町』より臨む 2018年3月10日20時過ぎ 雨降らず

『すみだトリフォニーホール開館20周年記念 すみだ平和祈念コンサート2018《すみだ✕広島》 上岡敏之✕新日本フィルハーモニー交響楽団』の概要

  • 音楽会『すみだトリフォニーホール開館20周年記念 すみだ平和祈念コンサート2018《すみだ✕広島》 上岡敏之✕新日本フィルハーモニー交響楽団』
  • 日時:2018年3月10日 土曜日 18時-20時1分頃
  • 場所:すみだトリフォニーホール 東京・錦糸町
  • 演目1:ドヴォルザーク『ヴァイオリン協奏曲』
  • ソリストアンコール:J.S.バッハ『無伴奏パルティータ第2番』よりサラバンド
  • 演目2:ブラームス『交響曲第1番』
  • オーケストラアンコール:ベートーヴェン『交響曲第9番』より第3楽章
  • ヴァイオリン:大江馨
  • コンサートマスター:崔文洙
  • 管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
  • 指揮:上岡敏之
  • 備考:同じプログラムで、三重県文化会館にて、翌日の2018年3月11日日曜日に公演がありました。

本記事参考サイト:すみだ平和祈念コンサート アーカイブ丨すみだトリフォニーホール

  • サイト運営管理者:すみだトリフォニーホール、公益財団法人墨田区文化振興財団(すみだトリフォニーホール指定管理者)
  • サイトアドレス:2019年2月5日現在。リンク設定について、詳細不明。
  • http://www.triphony.com/concert/archive/peace_concert/
【東京スカイツリー】をセブンイレブン墨田タワービュー通り店(東京都墨田区)近くより臨む 2018年3月10日17時過ぎ 晴れ

本記事の名称、更新日、出典元、写真撮影日

■ 記事名称:【上岡敏之】指揮・新日本フィル『ブラームス交響曲第1番』を聴いた 2018年春

■ 記事更新日:★2018年3月13日、★2018年3月25日、2018年5月5日、2019年2月5日、2019年3月12日

■ 記事出典元:★Twitter 山上真@makotomys、山上真オフィシャルサイト

■ 写真撮影日:2018年3月9日、2018年3月10日

【上岡敏之】指揮・新日本フィルハーモニー交響楽団『マーラー交響曲第5番』を聴いた 2017年秋

横浜みなとみらいホールの演奏会【上岡敏之指揮】2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団 マーラー交響曲第5番ほか

2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 横浜みなとみらいホール(東京・横浜みなとみらい)チラシ
2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 横浜みなとみらいホール(東京・横浜みなとみらい)チラシ

 

初来館 横浜みなとみらいホール

山下公園には足を運ぶ機会があるけれど、横浜みなとみらい地区に来ることは覚えている限りで初めて。最寄り駅のみなとみらい駅で降りてそのホームから、多くの人々を乗せて動く物体、これほど大きなエスカレーターが見られるとは思っても見なかった。

 

横浜高速鉄道みなとみらい線のみなとみらい駅ホームより見た、クイーンズスクエア横浜の中にある赤色の長いエスカレーター(神奈川・横浜みなとみらい)
横浜高速鉄道みなとみらい線のみなとみらい駅ホームより見た、クイーンズスクエア横浜の中にある赤色の長いエスカレーター(神奈川・横浜みなとみらい)

 

私もそれに乗って、クイーンズスクエア横浜の中にある横浜みなとみらいホールに足を運んだ。みなとみらい駅から横浜みなとみらいホールへの所要時間は徒歩にて3分ほど。

ただしエスカレーターを降りてからのクイーンズスクエア横浜1階フロアは本当に広く、人の往来も多く激しい。1回の行き来では慣れず、行き方を覚えられないかもしれない。

 

横浜高速鉄道みなとみらい線のみなとみらい駅から、同じ階にあるクイーンズスクエア横浜の赤色の長いエスカレーターへ(神奈川・横浜みなとみらい)
横浜高速鉄道みなとみらい線のみなとみらい駅から、同じ階にあるクイーンズスクエア横浜の赤色の長いエスカレーターへ(神奈川・横浜みなとみらい)

 

クイーンズスクエア横浜(神奈川・横浜みなとみらい)の赤色の長いエスカレーター。この地下3階から横浜みなとみらいホール(クイーンズスクエア横浜の中にある)のある1階へ直通のエスカレーターである。この日週末の13時頃は上り2列下り1列で、17時頃は上り1列下り2列で稼働していた。
クイーンズスクエア横浜(神奈川・横浜みなとみらい)の赤色の長いエスカレーター。この地下3階から横浜みなとみらいホール(クイーンズスクエア横浜の中にある)のある1階へ直通のエスカレーターである。この日週末の13時頃は上り2列下り1列で、17時頃は上り1列下り2列で稼働していた。

 

本公演開演の14時までに時間があったため、クイーンズスクエア横浜(この施設の中に横浜みなとみらいホールが所在する)の外に出た。この日は『第5回沖縄チャンプルーカーニバル』が行われていて、その出店多数。小雨が残念だった。

その向こう側に、テレビでしばしば目にした大観覧車を初めて見た。1回転およそ15分のこの大観覧車に乗ってはいないが、見ただけで儲けた気分になる。

 

クイーンズスクエア横浜1階外より見た、大観覧車『コスモクロック21』(神奈川・横浜みなとみらい)。この日はクイーンズスクエア横浜にて『第5回沖縄チャンプルーカーニバル』が行われていた。
クイーンズスクエア横浜1階外より見た、大観覧車『コスモクロック21』(神奈川・横浜みなとみらい)。この日はクイーンズスクエア横浜にて『第5回沖縄チャンプルーカーニバル』が行われていた。

 

これまでは場所が神奈川県であること、言い換えれば東京都ではないことを考慮して、横浜みなとみらいホールは避けてきたが、そのことがばかばかしく思えてきた。来て良かった。

本公演で客に恵まれたとは言わないが(2階サイドの男女カップルのうち男は、演奏開始直前や楽章の合間に喋って喧しく気が散ってしまった。終わってからいくらでもウンチクはひけらかせるでしょう。女に「終わったらすぐに帰るから」って言われただろうか。こいつ一人が大きくダメ)、ホールの中、客席の雰囲気が良かった。

これであれば、池袋や初台よりも私は横浜みなとみらいが良い。

 

2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演前のホール出入口の様子
2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演前のホール出入口の様子

 

2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演前のホール出入口の様子
2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演前のホール出入口の様子

 

それでも、場所の問題は私にとって小さくないネックだ。

コンサートのある日には別のイベントにも足を運びたいところ、それらのイベントは東京都で行われることが多く、『朝から東京へ、午後(13時45分まで)に横浜へ』というスケジュールは口で言うほど簡単なことではなく、イベントの選択肢を少なくしてしまう(この点、上手くいけば東京某所から乗り換え無しで、電車1本でみなとみらい駅に出られるので、良い世の中になったものだ。関係者の努力に感謝)。

これは横浜みなとみらいホールを利用する上での今後の私の課題だ。

 

横浜みなとみらいホール(神奈川・横浜みなとみらい)のホール外の柱と青色の旗。横浜の海や空をイメージした深い青色なのだろうか。
横浜みなとみらいホール(神奈川・横浜みなとみらい)のホール外の柱と青色の旗。横浜の海や空をイメージした深い青色なのだろうか。

 

ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』

14時過ぎから14時40分頃まで

アンコールなし

 

横浜みなとみらいホール(神奈川・横浜みなとみらい)の正面入口。この向かい側にパシフィコ横浜、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルなどがある。このホールには始めて来たが、ホール2階、3階から見るパシフィコ横浜側の景色は良いものだ。
横浜みなとみらいホール(神奈川・横浜みなとみらい)の正面入口。この向かい側にパシフィコ横浜、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルなどがある。このホールには始めて来たが、ホール2階、3階から見るパシフィコ横浜側の景色は良いものだ。

 

開演時間になっても人の出入りが多かった。特に舞台の横、後ろの安い席で。週末の昼だというのになぜ余裕なく、あるいはチンタラチンタラと行動しているのだろう。不快だ。

ピアノのデジュー・ラーンキ。大柄な男が堂々とゆっくりとした足取りで登場。

一音目から良い音が聴こえてきた。本公演は良いものになりそうだと思った。

 

横浜みなとみらいホール(神奈川・横浜みなとみらい)の正面入口から見た、パシフィコ横浜会議センター、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルの裏側。
横浜みなとみらいホール(神奈川・横浜みなとみらい)の正面入口から見た、パシフィコ横浜会議センター、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルの裏側。

 

2階サイドから聴いて、少々硬い音と感じることもあったが、最後まで聴くことに問題はなかった。

ただし、私にとって、すみだトリフォニーホールの1階で聞くピアノの音があまりに硬くて、しばらくすみだトリフォニーホール1階ではピアノリサイタルやピアノ協奏曲などは聞かないこととした。もしかしたら、横浜みなとみらいホールでも同じことが私に当てはまるかもしれず、その点は残念に思った。

ピアノは小さな音もはっきり聴こえ、大きな音の迫力は素晴らしい。軽やかな音ではなく、音の一音一音が明確で重い。弾く姿は美しさに遠い。見て聴いて現実味があるやに思えたが、しかしそこに大部分の人間がたどり着くのは困難である別世界がそこにはあった。

彼はピアノを弾きながら何度も、天井を見上げていた。

 

横浜みなとみらいホール(神奈川・横浜みなとみらい)の正面入口から見た、パシフィコ横浜の展示ホール。
横浜みなとみらいホール(神奈川・横浜みなとみらい)の正面入口から見た、パシフィコ横浜の展示ホール。

 

第1楽章、ピアノのソロで泣けてしまった。

第2楽章、オーケストラの音に重さ、深さがあって良かった。

彼のタイミング合わせの指揮者に対する手振りは少なくとも2,3度あった。ピアノ、指揮者、コンサートマスター、いずれもが目や手などで音を合わせようとする。誰も彼もがバラバラではない。その共同作業の良さを目にすることができた。

演奏が終わってからも、舞台上の雰囲気が良い。『私だけではないよ』と言わんばかりに、デジュー・ラーンキは上岡敏之の手を何度も引いて観客へ頭を下げていた。

マーラー『交響曲第5番』

15時頃から16時13分頃まで

アンコールなし

終演16時20分頃

 

2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 横浜みなとみらいホール(東京・横浜みなとみらい)のモール入口に掲示された本日の公演の案内
2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 横浜みなとみらいホール(東京・横浜みなとみらい)のモール入口に掲示された本日の公演の案内

 

眠らず、眠くならず。充実した演奏であると思った。

耳慣れない音が第1楽章から所々にあった。第4楽章から最終楽章へと進むところも時間が止まるかのようなこれだけゆっくりとした演奏は耳にしたことがなく、それが不快にならず心が踊った。それなのに最終楽章の途中で飽きてしまったのはどうしてなのか分からないが、最後は『これだ、これだ!』とその束の間の時間を大喜びで味わった。心地よく拍手をし続けた。

そういえば、本公演終了後に「マーラーはどうもじれったい!」という男性の声が聞こえてきた。終わってみれば70分を切る演奏だったが、すっきりはっきり流れの良いマーラーではなく、数字上ではなく感覚的に、前に進んでいるのかどうか分からないような、絡みつかれるような掴まれるような、このようなマーラーを聴くことができて良い時間を過ごすことができた。

 

2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演後のホール出入口の様子
2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演後のホール出入口の様子

 

演奏開始からトランペットは良く響いていた。ノーミスとは言わないが、本公演は金管セクションが良かったのでバッチリ決まった。

弦楽セクションは美しかったのだけれど、もう少し音が欲しい。遠くから聞こえるように思うことがあった。違う席で聴いたらそうは聞こえなかったのだろうか。それでも確かに、アダージェットは美しく、涙を流した。

演奏が終わり上岡敏之と崔文洙は抱擁を交わした。このコンビでは何度も目にしていることだが白けるものではない。中身が伴っていない、見せかけだけのものとは思えないからだ。『そうだ、そうだ』と思いながら、私は拍手を送り続けていた。

本公演の終了後に頭の中に流れてきた曲は

本公演にて演奏されたマーラー『交響曲第5番』でもベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』でもなく、アニメ『さすがの猿飛』のオープニングテーマ『恋の呪文はスキトキメキトキス』(
歌:伊藤さやか、作詞:康珍化、作曲・編曲:小林泉美)だった。

本公演に関係のないこの曲がなぜ、流れてきたのかは今でも分からない。

本公演の数日前に、某共有動画サイトで偶然耳にした、しかも30年以上ぶりのご無沙汰。その時に『この曲、良いな』と思ったことが影響したのかもしれない。本公演の素晴らしさに。

だったらマーラーかベートーヴェンが真っ先に流れてくるはずだけれど。主人公の猿飛肉丸のように、神風を吹かせることはできない。

カミカゼは吹かない

新日本フィルの定期演奏会は総じて集客がよろしくない。8割ほど席が埋まっていれば良い方だというのが、ここ1年で数回定期演奏会に足を運んでの思いだ。例えば5年前、10年前は、新日本フィルどころか他のオーケストラの公演に足を運んでいなかったので、私はその当時の集客状況は知らない。あくまでもここ1年の話として。

本年2月に行われたユッカ=ペッカ・サラステ指揮の新日本フィル定期演奏会は、公演数日前にチケットオンラインで予約状況を確認したところ、2月3日金曜日の公演は9割以上の予約が入っていたがこれは珍しいことだ。翌日2月4日土曜日の同じ内容の公演に足を運んだが、ここまでの客の入りではなかった。

 

2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演後のホール出入口の様子
2017年9月16日 新日本フィルハーモニー交響楽団公演 公演後のホール出入口の様子

 

本公演は1階席、2階席で客の入りが6割ほどだったか。しかし横浜みなとみらいホールは3階まであるところ始めから3階席は売っていなかったので(このことは昨年の新日本フィル特別演奏会も同じだった)、集客人数は思っている以上に少ないと思われる。そのうえ1階席や2階席の後ろの席には中学生ぐらいの制服着用の未成年が集団でいた。招待客だろうか。

本公演と同じ内容の9月14日のサントリーホール定期演奏会では、当日券が200枚程度発売されることがサントリーホールのTwitter公式アカウントで案内されていた。

以前のダニエル・ハーディング、インゴ・メッツマッハー体制時代からのことなのかもしれないが、新日本フィルや上岡敏之の集客力はどうなのか。上岡体制は2年目が始まったばかりであるが、人気の高そうな本公演のプログラムでこの集客では、来季はどうなるだろうと気の早いこと、関係者でないのに要らぬことを思ってしまう。

 

瞬間的なカミカゼが吹いて欲しいのではない。地元の錦糸町はもちろんのこと、赤坂やここ横浜みなとみらいで、継続して、8割以上の客席が埋まる中で彼らの音楽を聴きたいということが近年の希望の一つ(人が多くなればなるほど、静かに聴ける環境でなくなる可能性が高くなるので、常時満席は困ります。今でも、他人のことなんぞ気にしてられるか、遠慮しない、そんな迷惑な奴らがいるというのに)。

他人様に興味関心を持ってもらうことは本当に難しい。「良いね」と言ってもらうこと、広めてもらうことも同じぐらいに難しい。

(ここではまったく関係のない話だけれど、2017年10月8日現在、担当指揮者が不在の『エリシュカの新日本フィル定期演奏会』、早く決まってくれないかな)

 

よこはまコスモワールド(神奈川・横浜みなとみらい)の大観覧車『コスモクロック21』。チョンボをしてもいーさいーさと許してくれそう。
よこはまコスモワールド(神奈川・横浜みなとみらい)の大観覧車『コスモクロック21』。チョンボをしてもいーさいーさと許してくれそう。

 

「わざわざここまで来た甲斐があったでしょう」

本公演に団体で来ていた学生が羨ましい。良い時間を過ごすことができて。今は良いと思わなくても、これが何時か花開くことがある。他方で、未来の新日本フィルの、クラシック音楽界の顧客になってくれるかもしれない。手間暇時間がかかるけれど、種を撒いて水を撒くことは不可欠だ。

本公演が終わった後、横浜みなとみらいホールを出るまでの間に耳にした「わざわざここまで来た甲斐があったでしょう」「はい!本当に」の男女の会話。関係者でなくても、演奏会の客の一人として、そういう声をまた聞きたい。またそう思う機会を得たい。

本公演の数日後、マーラー『交響曲第5番』が私の頭の中を駆け巡り、知らないうちに口ずさんでいた。この演奏会、素晴らしかった。

『新日本フィルハーモニー交響楽団 第4回特別演奏会サファイア<横浜みなとみらいシリーズ>』の概要

  • 音楽会『新日本フィルハーモニー交響楽団 第4回特別演奏会サファイア<横浜みなとみらいシリーズ>』の概要
  • 日時:2017年9月16日 土曜日 14時-16時20分頃
  • 場所:横浜みなとみらいホール 神奈川・横浜みなとみらい
  • 演目1:ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』
  • 演目2:マーラー『交響曲第5番』
  • ピアノ:デジュー・ラーンキ
  • コンサートマスター:崔文洙
  • 管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
  • 指揮:上岡敏之
  • 備考:同じプログラムで、サントリーホールにて、一昨日の2017年9月14日木曜日19時より公演がありました。

本記事参考サイト:♯4 特別演奏会 サファイア<横浜みなとみらいシリーズ>

  • 備考:ソリストにピアノのデジュー・ラーンキを迎え、音楽監督である上岡敏之が指揮した演奏会の情報です。
  • サイト管理者:公益財団法人新日本フィルハーモニー交響楽団
  • サイトアドレス:2017年10月8日現在
    https://www.njp.or.jp/archives/4861
新日本フィルハーモニー交響楽団第4回特別演奏会サファイア<横浜みなとみらいシリーズ>パンプレット:2017年9月16日上岡敏之指揮『ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番』『マーラー 交響曲第5番』
新日本フィルハーモニー交響楽団第4回特別演奏会サファイア<横浜みなとみらいシリーズ>パンプレット:2017年9月16日上岡敏之指揮『ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番』『マーラー 交響曲第5番』

 

以上

  • 記事名:【上岡敏之】指揮・新日本フィルハーモニー交響楽団『マーラー交響曲第5番』を聴いた 2017年秋
  • 記事更新日:2017年10月8日
  • 記事出典元:山上真オフィシャルサイト