大滝秀治追悼 オダギリジョーのドラマ『塀の中の中学校』(平成22年10月11日)を見た 2012秋

追悼番組として再放送されたドラマ『塀の中の中学校』

本日平成24年10月22日、『大滝秀治さん追悼放送』として再放送された作品、ドラマ『塀の中の中学校』です。

本放送のあった平成22年10月、この作品に心を動かされて作成したこのブログ記事(『視聴雑感』)ですが、未完のまま日の目をみずにいました。

昨日、ブログを整理しているなかで見つけて、思い出したのがこの記事です。

今朝、新聞を開いて、『大滝秀治』『塀の中の中学校』が目に飛び込んできました。興味深い巡り合わせ、縁です。

大滝秀治いわく「役者とは」

今、ブログを更新するなかで見ていた夕方の『NHK7時のニュース』は、本日営まれた大滝秀治のお別れ会の様子を伝えていました。

  • 倉本聰いわく、ドラマ『北の国から』の撮影現場では『追いはぎの大滝秀治』と呼ばれていた
  • 藤岡弘、いわく、俳優としての(大滝秀治の)取り組み方は今でも忘れられない
  • 大滝秀治いわく、「役柄を自分に染み込ませて、それをお客に滲ませていくのが役者だ」など

彼が亡くなった時にずいぶんと騒いでいた割には、追悼放送はやっていたのだろうか、どうしたんだろう、彼が出演した映画のために状況に応じて都合よくもちあげて、時間が経てば「はい、それまでよ」かとつまらなく思っていたのですが、その思いは杞憂だったのでしょうか。そう思いたい。

本日の再放送は見ておらず、この記事を完成させることはできませんが、大滝秀治に関する感想を本放送平成22年当時に記していたので当時のまま、未完のまま更新するものです。

 

俳優:大滝秀治 平成24年10月2日逝去

私は元々このTVドラマを見るつもりがありませんでした。

  • 『塀の中の懲りない面々』を思い出してしまい、感覚的に見る気がしない
  • 出演者が男ばかりで華がない
  • 2時間30分と放送時間が長い
  • 全く結びつきそうもない『塀』と『中学校』を一緒にして奇をてらっている
  • 22時から放送のNHKスペシャル「夢の新薬が作れない~生物資源をめぐる闘い」に興味があった
  • 最近夜更かしが多かったので寝られるときに寝たい

ですから、なぜ見ようと思ったのか、いまだもって理由が分からないのですが最後まで2時間30分、見ることができました。

 

舞台は、長野県松本市立旭町中学校桐分校

番組の最初からドラマが始まりませんでした。

舞台となる日本唯一の刑務所内中学校、長野県松本市立旭町中学校桐分校。その元教官である角谷敏夫さんのインタビューで幕を開けました。

短いインタビューでしたが、現場の、本物の力に引き寄せられてこれは見なければいけないと思い、チャンネルを変えずそのままにしました。

本作品は刑務所の中にある中学校の生徒の話を大きな柱とします。義務教育を終えることなく今日に至った受刑者のなかより希望を募り、選ばれた者が一年間で義務教育修了を目指します。

 

オダギリジョー /石川順平 役

桐分校教師

彼らの教師として見守り支える一人が石川順平です。少年院で教鞭をとってはいたものの、桐分校では初めてです。

写真家としての夢をあきらめきれない。それゆえに教師への希望をはっきりと見出せない。夢を実現できる自信を自らにもちたい。だから教師の時間は今年度いっぱいだ。現実との間にゆれる石川順平の成長の一年にもなりました。

現実感あふれ懸命に生きよと希望を与える オダギリジョー

オダギリジョーといっても私にはピンときません。

彼の代表作も知らずクレジットカードのCMを覚えているくらいです。しかし現実感あふれる石川順平をそのままに演じ、夢とは別の希望に充たされていくその姿に自分を重ね、その時その時を懸命に生きたいと思う人もいたのではないでしょうか。懸命に生きる者が報われることは卒業生からの感謝に表れています。

オダギリジョーは現実感あふれる演技であるからこそ、そのことが見る者を捉え希望を与えるのだと思うのです。

 

角野卓造 /三宅雄太 役

桐分校教師

誰もが教育を受ける権利がある。たとえそれが受刑者であったとしても。

三宅雄太はその実現のため情熱をもち続けています。

彼を副担任として支える、赴任早々の石川順平とは正反対ですが、石川順平は日が経つにつれて刑務所長から「三宅化したな!」といわれるほどになります。

情熱のかたまりが角野卓造その人なのか

三宅雄太を演じる角野卓造からはドラマ『渡る世間は鬼ばかり』の小島勇の雰囲気はありませんでした。もちろんハリセンボンの近藤春菜の雰囲気も微塵もありません。

その二つが相まって『角野卓造=近藤春菜』しか頭に浮かばなくなっていましたが、情熱あふれその実現のためには他者の非難をも恐れない三宅雄太の姿勢が角野卓造その人ではないか、と錯覚を覚えさせます。本当にそうなのかもしれません。

 

大滝秀治 /佐々木昭男 役

桐分校生徒

76歳で病気のデパート。そのうえニトログリセリンが手放せない佐々木昭男はもう一回発作を起こしたら手術をしなければならないと言われ、薬でごまかしてでも「卒業したい」と石川順平に懇願します。

「われわれはなめられてもしょうがないが、仕事をなめてはいませんか」

そう言って他の生徒とともに、石川順平に憤慨したのも佐々木昭男でした。勉強することへの希求、勉強は生きる源であること、それが佐々木昭男を通して伝わってきます。

大滝秀治ここにあり 声の良さ、聞き取れる言葉、学生服

最近はほとんど見ませんが、一時期はしょっちゅう目にしていた関根勤による大滝秀治のまねは本当に似ていて面白いのですが、大滝秀治そのものの価値を落としているのではないかと思うことが少なくありませんでした。「その人が好きだからまねをするんです」という関根勤の言うことは嘘ではないでしょう。

また大滝秀治がそれほどのことではビクともしない価値のある俳優であることは、この佐々木昭男を見れば分かります。

もしかしたら悪口になってしまうかもしれませんが、この10、20年、変わらずに大滝秀治ここにありという演技、存在感を見せてくれることに、安心をし心を動かされるのです。

  • 声の良さ、通り具合
  • しっかりと聞き取れる言葉
  • 懸命に勉強に取り組む姿の違和感のない自然さ。

それだけの重鎮が、ソフトバンクのCMに出演していたことも驚きでした(共演は木村多江)。CMでの笑顔が印象的。本作ではほとんど笑顔は見られませんでした。

 

すまけい /ジャック原田 役

桐分校生徒

ここまで。未完

 

ドラマ『堀の中の中学校』の概要

  • ドラマ『塀の中の中学校 生徒は受刑者・義務教育未修了』
  • 放送日:平成22年10月11日月曜日
  • 放送時間:21時より23時24分まで
  • 放送局:TBSテレビ
  • 脚本:内館牧子
  • 音楽:城之内ミサ
  • 演出:清弘誠
  • 出演:オダギリジョー、大滝秀治、すまけい、千原せいじ、染谷将太、角野卓造、渡辺謙 その他

記事関連サイト:平成22年度文化庁芸術祭参加 堀の中の中学校

  • 備考:トップページ中央にある、教師と生徒の集合写真がとても良いです。
  • サイト管理者:TBSテレビ
  • サイトアドレス:2016年3月24日現在
    http://www.tbs.co.jp/hei-no-naka/index-j.html

 

  • 記事名:大滝秀治追悼 オダギリジョーのドラマ『塀の中の中学校』(平成22年10月11日)を見た 2012秋
  • 記事更新日:2012年10月22日、2016年2月10日、2016年3月24日
  • 記事出典元:山上真の噂のスマイリングアワー」より転載

その時まさに奇跡 オットマール・スウィトナーが教えてくれたモーツァルト 2011年秋

スウィトナーの『第九』

先ごろ10月25日に放送されたNHK・FMの『クラシックカフェ』。『ベートーヴェン・合唱』と新聞欄に書いてあったので楽しみにしていました。あの『第九』です。

ところが、第1楽章を聞いている最中に運悪く仕事の電話。会計、請求、複数件だから複雑でしかも話が長い。ああ、終わっちゃったよ第1楽章、となってしまいました。終わりの終わりで聞いたことない音楽で不思議な感じがしながら後味が悪くない。力強さと心地良い音楽で良かったのです。

『ベートーヴェン・合唱』が終わって指揮者を聞いたら、懐かしい名前が出てきました。オットマール・スウィトナー。昨年、平成22年1月に亡くなった、N響との結びつきが深い名指揮者。聞いたことがなかった演奏なのですがまた聞きたいと思ったものです。

  • 指揮:オットマール・スウィトナーによるベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
  • 1982年6月
  • マグダレーナ・ハヨーショヴァー(ソプラノ)
  • ウタ・ブリーヴ(アルト)
  • エーバーハルト・ビュヒナー(テノール)
  • マンフレート・シェンク(バス)
  • ベルリンシュターツカペレ
  • ベルリン放送合唱団
  • 指揮:オットマール・スウィトナー

上記のものと同じ演奏と思われるスウィトナーとベートーヴェン『第九』のCD

  • HQCD版のもの 2,100円 発売:2009年7月
    http://columbia.jp/artist-info/suitner/COCQ-84634.html
  • ブルースペックCD版のもの 1,200円 発売:2010年9月
    http://columbia.jp/artist-info/suitner/COCO-73170.html

追記 2016年3月12日

1,2年前にブルースペックCD版の『第九』を聴きました。ピンときませんでしたので残念。スウィトナーと私との相性は実はよくないのでしょう。残念。

オトマール・スウィトナーといえば、私にとってはモーツァルトです。

モーツァルトの良さが分からない私に『交響曲第40番』は良い!と教えてくれたのがスウィトナーだからです。

例えば、曲が好きで、期待して聞いた彼が指揮した『マーラー・復活』は心動かされずがっかりしました。スウィトナーが指揮したものであれば何から何まで良い、というわけではありませんが、今回聞いたベートーヴェンの合唱でスウィトナーを思い出し、見直した次第です。

スウィトナーが亡くなったことを受け更新したブログ記事があったことを思い出しました。以下は当ブログ運営管理者の別ブログより転載し、改訂した記事です。

なお年月日などの情報は記事を更新した当時のままです。

【本当に笑顔にできるんですか!!】指揮者:オットマール=スウィトナーとモーツァルト

更新日:2010年2月7日

http://blogs.dion.ne.jp/makotomys/archives/9172718.html(ブログサービス終了)

 

指揮者:オットマール=スウィトナー 逝去 平成22年1月8日

オットマール=スウィトナーは、私にモーツァルトの素晴らしさを教えてくれた指揮者であった。

今でもあまりモーツァルトの曲は好きではないが、数年前までCDを買ってまで聞きたいとは思っていなかった。それでも、好きな作曲家に凝り固まらずに幅広く聞いたほうが良いだろうと思い、モーツァルトの曲もCDを買って、代表的な曲である交響曲第40番を聞いていた。

 

私にとってのクレンペラー、ヴァント、クーベリックのモーツァルト

初めて買ったモーツァルト『交響曲第40番』のCDは、オットー=クレンペラーのものであった。全体のテンポの遅さに嫌気がさし、気持ち悪くなる。モーツァルトそのものが余計に嫌になってしまった。

たった今、そのオットー=クレンペラーのCDを久しぶりに聞いた。気持ちが悪くなるとまではいかないが、また聞きたいとはやはり思えなかった。

クレンペラーのモーツァルトのCD 管弦楽:フィルハーモニア管弦楽団

  • モーツァルト・交響曲第35番 1960年10月
  • モーツァルト・交響曲第40番 1956年7月
  • モーツァルト・交響曲第41番 1962年3月
  • EMI 1,300円
  • フィルハーモニア管弦楽団
  • 指揮:オットー=クレンペラー

次に聞いたのは、ギュンター=ヴァントのCDだった。ギュンター=ヴァントは大好きな指揮者で、とても期待していた。ぐっと引き締まった爽快さ溢れる演奏だが、第3楽章のテンポがあまりに速すぎてピンとこない。少しがっかりした。

ヴァントのモーツァルトのCD 管弦楽:北ドイツ放送交響楽団

  • モーツァルト・交響曲第39番
  • モーツァルト・交響曲第40番
  • モーツァルト・交響曲第41番
  • BMG 演奏:1990年5月、1994年3月 1,100円前後(輸入盤)
  • 北ドイツ放送交響楽団
  • 指揮:ギュンター=ヴァント

それから、これまた大好きな指揮者であるラファエル=クーベリックのCDを聞いたのだが、これはギュンター=ヴァントの演奏とは反対に、第3楽章のテンポが遅すぎてウトウトしてくる。深い眠りに落ちて第4楽章を聞くなというのか。

クーベリックのモーツァルトのCD 管弦楽:バイエルン放送交響楽団

  • モーツァルト・交響曲第40番 1980年10月
  • モーツァルト・交響曲第41番 1980年6月
  • SONY 1,250円
  • バイエルン放送交響楽団
  • 指揮:ラファエル=クーベリック

 

モーツァルトの素晴らしさを教えてくれたスウィトナー

大好きな指揮者の演奏にがっかりしてしまったのだから、モーツァルトとは相性が悪い、好きでなくても仕方がない、と思っていたものだ。そう思っていたところに、テレビ『N響アワー』でモーツァルト『交響曲第40番』を聞く機会をもった。第3楽章のテンポの心地よさ、素晴らしさ。これだ、このテンポだ!

モーツァルト『交響曲第40番』の、そしてモーツァルトの素晴らしさを、このように教えてくれたのは、オットマール=スウィトナーであった。

オットマール=スウィトナーが指揮したN響の演奏のCDを、行きつけのCD店で偶然に見つけ、ワクワクとドキドキをもって聞いたが、残念ながら、初めて聞いたときのあの感動はよみがえらなかった。

スウィトナーのモーツァルトのCD 管弦楽:NHK交響楽団

  • モーツァルト・交響曲第39番
  • モーツァルト・交響曲第40番
  • モーツァルト・交響曲第41番
  • キングレコード 演奏:1982年12月17日 2,500円
  • NHK交響楽団
  • 指揮:オットマール=スウィトナー

オットマール=スウィトナーがモーツァルトの素晴らしさを教えてくれた『その時』はまさに奇跡だ。『その時』がなければ、クラシック音楽の金字塔であるモーツァルトが嫌であり続けたであろうから。

オットマール=スウィトナーがN響の名誉指揮者であることもあって、テレビやラジオの追悼番組はしっかりと数回に分けて行われる。そのなかにはモーツァルト『交響曲第40番』の演奏も含まれる。CDの演奏であるのか、または私が聞いた『その時』の演奏であるのかは分からない(CDの演奏は1982年、追悼番組の演奏は1984年)が、楽しみにしたい時間である。

『N響演奏会 第919回 N響定期公演 オットマール・スウィトナー追悼』

  • 平成22年2月26日(金) 10時より
  • BSシンフォニーアワー BS2
  • モーツァルト『交響曲第39番』
  • モーツァルト『交響曲第40番』
  • モーツァルト『交響曲第41番』
  • 1984年1月11日 NHKホール
  • 管弦楽:NHK交響楽団
  • 指揮:オットマール・スウィトナー

 

  • 記事名:その時まさに奇跡 オットマール・スウィトナーが教えてくれたモーツァルト 2011年秋
  • 記事更新日:2011年10月27日、2014年1月25日、その他、2016年2月9日、2016年3月12日
  • 記事出典元:山上真の「相続遺言とスマイルと」「【合唱付き】で思い出す、オットマール・スウィトナーのモーツァルト」

オットマール・スウィトナー追悼 音楽番組『N響アワー』(平成22年2月7日)を見た 2010年冬

次に案内する言葉は、指揮者であるオットマール・スウィトナーの追悼テレビ番組『N響アワー』のなかで見聞きした彼の言葉である。

 

ブラームスは大阪的な演奏ではなく

N響とブラームス『交響曲第3番』のリハーサルをしていたときのスウィトナー。

「大阪的にではなく北海道的に演奏してください。ブラームスは北ドイツの人ですから、硬めの演奏がいいのです」

注:この字句内容はおぼろげにしか覚えていないが、その例えが面白いことから残すものである。

 

※ スウィトナーが演奏に臨むにあたって

「多少の緊張は必要だ。でないと面白くない」

 

※ スウィトナーはパーキンソン病を発症した

そのせいで指揮棒が不意に動いてしまっては、自分の音楽が伝えられない。

「音楽を愛するからこそ、指揮活動をやめたのだ」

 

各発言の冒頭に※印が付されたものは、上記番組内で放送された映画『父の音楽~指揮者スウィトナーの人生』によるもの ~オットマール=スウィトナーの息子であるイゴール=ハイトマンが監督したドキュメンタリー映画である~。

 

音楽番組『N響アワー 名誉指揮者・スウィトナーをしのぶ』の概要

  • 音楽番組『N響アワー 名誉指揮者・スウィトナーをしのぶ』
  • 放送日時:2010年2月7日(日)21時~22時
  • 放送局:NHK教育
  • 演目:ウェーバー:『歌劇 魔弾の射手』序曲(1988年3月4日)
  • 演目:ブラームス:『交響曲第3番』(1989年11月16日)

 

  • 記事名:オットマール・スウィトナー追悼 音楽番組『N響アワー』(平成22年2月7日)を見た 2010年冬
  • 記事更新日:2010年2月7日、その他、2016年1月20日、2016年2月22日、2016年6月6日
  • 記事出典元:山上真の「本当に笑顔にできるんですか!!」